マキタの18V系充電式ラジオを検討すると必ず候補に挙がるのが、トリプルスピーカ搭載の高音質モデルMR113と、バッテリ充電機能まで内蔵した異色のMR300です。同じ「充電式ラジオ」というカテゴリでありながら、この2機種はコンセプトがまったく違います。
この記事では、マキタ MR113とMR300のスペックの違い、どちらを選ぶべきか、口コミ、HiKOKI製品との比較まで詳しく解説します。
結論:MR113とMR300はこう選び分ける
先に結論をお伝えします。この2機種は「音質を取るか、充電機能を取るか」という非常にはっきりした二択です。
- ✅ MR113がおすすめ/現場で音楽・ラジオを良い音で聴きたい方。18V時25Wの大出力とトリプルスピーカで、騒音のある現場でも音が埋もれません
- ✅ MR113がおすすめ/朝礼や講習でマイクを使いたい方(Φ6.3mm端子搭載)、イコライザで音を作り込みたい方、2台ステレオ・最大10台接続を使いたい方
- ✅ MR300がおすすめ/現場に充電器とラジオを別々に持ち込むのが面倒な方。1台で「ラジオ+バッテリ充電」を完結させたい方
- ✅ MR300がおすすめ/音質より実用性を優先する方。ラジオを流しながら空きバッテリを充電しておきたい方
一方で、次に当てはまる方は別モデルを検討したほうがよいでしょう。
- ❌ 40Vmax(XGT)バッテリで統一したい方 → MR005G・MR002G・MR001Gが対応します
- ❌ とにかく軽く持ち運びたい方 → MR113は4.9kg、MR300は5.9kgと重量級です
- ❌ ラジオは不要で音楽だけ聴きたい方 → スピーカ専用機のMR203やMR014Gが適任です
MR113
MR300
マキタ MR113・MR300のスペック比較表
| 項目 | MR113 | MR300 |
| 対応バッテリ | 10.8V/14.4V/18V+AC100V | 10.8V/14.4V/18V+AC100V |
| バッテリ充電機能 | × なし | ◎ 搭載(18V/14.4V/10.8V) |
| 充電時間 | — | BL1860B 約100分 BL1830B 約48分 BL1015 約31分 |
| スピーカ構成 | ◎ 左右Φ63.5mm×2 底面Φ101.6mmウーハー | ○ Φ89mm×2 |
| 実用最大出力 | 10.8V:2W×2+10W 14.4V:3W×2+15W 18V:5W×2+25W | 10.8V:1.2W×2 14.4V:2.2W×2 18V:3.5W×2 |
| ラジオ | AM/FM(ワイドFM対応) | AM/FM(ワイドFM対応) |
| Bluetooth | ◎ 2台ステレオ/最大10台接続 | ○ 搭載(ペアリング再生) |
| イコライザ | ◎ 7種類 | × なし |
| マイク入力 | ◎搭載 | × なし |
| 連続使用時間 | 18V 6.0Ahで約21時間 | 18V 6.0Ahで約24時間 |
| 寸法 | 268×164×295mm(折畳時) | 268×185×305mm |
| 質量 | 4.9kg(バッテリ除く) | 5.9kg |
出力の欄を見比べると差は歴然です。MR113の18V時25Wに対し、MR300は3.5W×2。同じメーカーの同じカテゴリでここまで性格が違うのは珍しいケースです。
マキタ MR113・MR300の主な特徴・機能
① MR113のトリプルスピーカで騒音現場でも音が埋もれない

MR113は左右の中高音スピーカと底面ウーハーを組み合わせた3基構成です。底面にウーハーを置く設計は、床面に音を反射させて低音を広げる効果があり、屋外や広い空間でも音の芯が残ります。
18V使用時の25Wという出力は、コンプレッサーや丸ノコの音がしている現場でも、ボーカルの帯域がきちんと抜けてくるレベルです。
「現場ラジオは音が悪い」という常識を覆した1台といえます。
② MR113の7種類イコライザとマイク入力

MR113は音楽ジャンルに合わせて7種類のイコライザから選べます。反響の強いコンクリート躯体では低音を抑える、屋外では低音を持ち上げる、といった調整がその場でできるのは実用的です。
またΦ6.3mmのマイク端子を備えているため、朝礼や安全教育の際に拡声器として使えます。専用の拡声器を別に用意する必要がなくなるのは、現場の荷物を減らすうえで地味に効いてきます。
③ MR300の充電機能で「持ち物が1つ減る」

MR300最大の価値がこれです。現場にAC電源さえ来ていれば、ラジオを鳴らしながら空になったバッテリを充電しておけます。
18V 6.0Ahで約100分、3.0Ahなら約48分と実用的な速度で、休憩中に1本回復させるといった運用が可能です。10.8Vスライド式にも対応しているので、小型工具のバッテリも面倒を見てくれます。
充電器とラジオを別々に車から出す手間がなくなる、という一点でMR300を選ぶ職人さんは確実に存在します。
④ 両機種ともワイドFM(FM補完放送)に対応
MR113・MR300ともにワイドFMに対応しています。AM放送をFM帯で受信できるため、鉄骨造の建物内や電波状況の悪い現場でも、AM局をノイズの少ないクリアな音質で聴けます。
現場ラジオではAMのザーというノイズに悩まされがちなので、この対応は実用価値が高い機能です。
⑤ IP65とIP64の差は屋外運用で効いてくる
MR113はIP65、MR300はIP64です。IP64は「防じん+あらゆる方向からの水の飛沫に耐える」、IP65は「防じん+あらゆる方向からの噴流水に耐える」等級で、想定される水量が違います。
屋外に置きっぱなしにして通り雨に当たる可能性があるならMR113のほうが安心です。もっともMR300は充電機能を持つ性質上、AC電源のある場所=屋根のある場所で使うことが多いはずなので、実用上そこまで問題になる差ではないでしょう。
MR113
MR300
マキタ MR113 vs HiKOKI UR18DA|他社製品と比較
他社の充電式ラジオとしては、HiKOKI(ハイコーキ)のUR18DAが代表的です。マルチボルト蓄電池・18V・14.4Vに対応し、Bluetooth機能とバックライト付き液晶を備えながら、質量1.8kgという軽量設計を実現しています。
音質重視のMR113と比較してみましょう。
| 比較項目 | マキタ MR113 | HiKOKI UR18DA |
| 対応バッテリ | ◎ 10.8V/14.4V/18V+AC | ○ 14.4V/18V/マルチボルト+AC |
| スピーカ構成 | ◎ トリプルスピーカ(3基) | △ 8W×1個 |
| 実用最大出力 | ◎ 18V時 5W×2+25W | △ 最大7W |
| イコライザ | ◎ 7種類 | △ 非搭載 |
| マイク入力 | ◎ Φ6.3mm搭載 | △ 非搭載 |
| 複数台接続 | ◎ 2台ステレオ/最大10台 | △ 非対応 |
| 防じん・防水 | ◎ IP65 | △ 防水機能を省いた設計 |
| 携帯性 | △ 4.9kg | ◎ 1.8kg・省スペース |
音響性能・機能面ではMR113が明確に上です。UR18DAは「4kg台が当たり前だった現場ラジオを1.8kgにする」という割り切った設計思想の製品で、軽さと価格が武器になります。
毎日車から出し入れする方、音は最低限でよい方にはUR18DAが合理的でしょう。
なお、MR300の「バッテリ充電機能付きラジオ」というジャンルについては、HiKOKIに直接対応する製品が存在しません。ラジオを鳴らしながらバッテリを充電できるという点は、現時点でマキタ独自の強みになっています。
マキタ MR113・MR300の口コミ・評判
ネット上で見られる評判の傾向を、代表的な声としてまとめました。
★★★★★「MR113の音は現場ラジオの水準を超えています。底面のウーハーが効いていて、屋外でも低音が痩せません。イコライザで調整できるのも良い」(大工・40代)
★★★★☆「MR300を導入して充電器を持ち歩かなくてよくなりました。休憩中に1本充電できるので回転が良くなった。音は普通ですが用途が違うので納得です」(設備工・30代)
★★★★☆「MR113のマイク端子が朝礼で便利。拡声器を別に用意しなくていいのが助かります。ワイドFM対応でAMもクリアに入ります」(現場監督・50代)
★★★☆☆「MR300は充電機能は便利ですが、5.9kgはさすがに重い。据え置きで使う前提でないとしんどいと思います」(内装工・20代)
MR113は音質への評価、MR300は利便性への評価が中心で、共通の不満点は「重量」です。据え置き運用が前提になる製品だと理解しておくとギャップがありません。
マキタ MR113・MR300のよくある質問(FAQ)
Q. MR300は40Vmaxのバッテリも充電できますか?
A. できません。MR300が充電できるのは18V・14.4V・スライド式10.8Vのバッテリです。40Vmax(XGT)バッテリには対応していないため、XGTシリーズをお使いの方は別途専用充電器が必要になります。
Q. MR113は2台つなげてステレオ再生できますか?
A. できます。MR113はBluetoothで2台をつないだステレオ再生に対応しているほか、最大10台までの同時接続にも対応しています。広い倉庫や長い廊下など、1台では音が届かない現場でスピーカを点在させる使い方が可能です。
Q. どちらもバッテリなしで動きますか?
A. 両機種ともAC100V電源での動作に対応しているため、バッテリがなくてもコンセントにつなげば使えます。特にMR300は充電機能を使う際にAC電源が必要になるので、電源のある現場での運用が基本になります。バッテリとAC電源を状況に応じて使い分けられるのが、マキタ現場ラジオの便利なところです。
まとめ|MR113は音質、MR300は充電機能で選ぶ
マキタ MR113とMR300は、同じ充電式ラジオでありながらまったく異なる価値を提供する2機種です。最後に選び方を整理します。
- ✅ MR113/トリプルスピーカ+18V時25Wの大出力。7種イコライザ・マイク入力・IP65と全部入りの音質重視モデル
- ✅ MR300/18V/14.4V/10.8Vのバッテリ充電機能を内蔵。荷物を1つ減らせる実用重視モデル
- ✅ 両機種ともワイドFM対応・AC100V駆動可・USB給電対応
- ⚠ MR113は4.9kg、MR300は5.9kg。据え置き運用が前提
- ⚠ どちらも40Vmax(XGT)バッテリには非対応
「現場の音環境を良くしたい」ならMR113、「持ち物を減らして効率を上げたい」ならMR300。ご自身の現場でどちらの課題が大きいかを基準に選べば、間違いのない買い物になります。
MR113
MR300


コメント