マキタのマルチツールは、40VmaxのTM001G、18VのTM52DとTM53D、10.8VのTM30D、コード式のTM3010CTの5機種が現行ラインアップです。
先端工具を付け替えて切断・研削・剥離をこなす便利な工具ですが、電源のほかに振動角度やブレードの取付規格、防振機構にも違いがあります。本記事では公式スペックで5機種を比べ、HiKOKIのマルチツールとも比較して選び方を解説します。
結論:マキタのマルチツールはこう選ぶ
✅ 床材の納めや厚物の切断を速くこなしたいプロの方(→TM001G/TM52D)
✅ 18Vで価格と握りやすさのバランスを取りたい方(→TM53D)
✅ 軽さ最優先で、内装の細かな作業が中心の方(→TM30D)
✅ バッテリを持たず、作業場で据え置きで使いたい方(→TM3010CT)
✅ 手に伝わる振動を減らしたい方(→AVT搭載のTM001G/TM52D)
❌ 長い距離の直線切断が中心の方(→マルノコが効率的)
マキタ TM001G(40Vmax)
マキタ TM52D(18V)
マキタ TM53D(18V)
マキタ TM30D(10.8V)
マキタ TM3010CT(AC100V)
TM001G・TM52D・TM53D・TM30D・TM3010CTのスペック比較表
公式サイトの主要機能と標準小売価格(税別)です。振動角度は左右の合計値です。
| 項目 | TM001G | TM52D | TM53D | TM30D | TM3010CT |
| 電源 | 40Vmax | 18V | 18V | 10.8V | AC100V |
| 振動数(min⁻¹) | 10,000〜20,000 | 10,000〜20,000 | 6,000〜20,000 | 6,000〜20,000 | 6,000〜20,000 |
| 振動角度 | 3.6° | 3.6° | 3.2° | 3.2° | 3.2° |
| ブレード取付 | STARLOCK-MAX | STARLOCK-MAX | 工具レス | 六角レンチ | 工具レス |
| 防振AVT | ○ | ○ | ― | ― | ― |
| ブラシレス | ○ | ○ | ○ | ― | ― |
| 質量 | 2.0kg | 1.9kg | 1.9kg | 1.0kg | 1.6kg |
| 本体価格 | 46,500円 | 37,500円 | 33,300円 | 19,500円 | 33,300円 |
上位のTM001GとTM52Dは、振動角度3.6°・STARLOCK-MAX対応・AVT搭載という共通の骨格を持ち、主な違いは電源と防水(TM001Gは本体IPX4)です。TM3010CTの価格はケース付き、それ以外は本体のみの価格です。
5機種の違い|選び方の5つのポイント
① 振動角度:3.6°の上位2機種は切断が速い

振動角度が大きいほど1回の往復で刃が進む量が増え、切断スピードが上がります。TM52Dは振動角度を3.6°に広げ、長いブレードとの組み合わせで当社従来機比約2倍の切断スピードを実現しました。
1充電でSPF材(厚さ38mm)を約320カットできます(TM001Gは約300カット)。
② ブレード規格:STARLOCK-MAXか従来形式か
TM001GとTM52Dは、重負荷作業に対応するSTARLOCK-MAX規格で、付属のカットソーもMAM001です。TM53D・TM30D・TM3010CTはカットソーTMA047が付属する従来形式で、TM53DとTM3010CTは工具レス交換、TM30Dは六角棒スパナを使って交換します。すでに持っているブレードが使えるかどうかは、購入前に必ず確認しましょう。
③ 防振:AVTで振動2.5m/s²以下

TM001GとTM52Dは、振動部とグリップ部を分けた二重ハウジング、クッション、制振ダンパーによる低振動機構AVTを搭載し、振動3軸合成値2.5m/s²以下とされています。
マルチツールは手がしびれやすい工具なので、長時間使うなら最優先で検討したい機能です。
④ 握りやすさと重さ:TM53DとTM30D

TM53Dは握り部の周長が139mmで、従来機TM51Dより56mmスリムになりました。ブラシレスモータと定回転制御で作業能率も約20%アップしています。
TM30Dは1.0kgと5機種で最も軽く、無段変速ダイヤルやソフトスタートを備え、内装の細かな作業に向きます。
⑤ 電源と価格:コード式のTM3010CTという選択

TM3010CTはAC100V・消費電力320W・コード2.5mのコード式で、ケース付き33,300円(税別)。バッテリ残量を気にせず使え、作業場での据え置き作業に向きます。
充電式を選ぶなら、手持ちのバッテリの電圧に合わせるのが最も経済的です。
▶ 各機種の詳しい解説:TM001G/TM52D/TM53D/TM30D/TM001G・TM52D・TM53D比較
用途別おすすめ早見表
| 作業内容 | おすすめ | 理由 |
| フローリング・巾木の際切り | TM001G/TM52D | 3.6°とSTARLOCK-MAXで速い |
| ドア枠のアンダーカット | TM52D | 18Vで切断スピード約2倍 |
| コーキングやクロスの剥離 | TM53D | 細径グリップで扱いやすい |
| 点検口などの小開口 | TM30D | 1.0kgで取り回しやすい |
| 作業場での研削・研磨 | TM3010CT | コード式で残量を気にしない |
リフォームで毎日使うなら上位2機種、ときどき使う補助工具ならTM53DやTM30Dで十分です。先端工具の種類が作業の幅を決めるので、本体と一緒にブレードもそろえておきましょう。
マキタ TM52D vs HiKOKI CV18DA 徹底比較
HiKOKIのマルチツールと比べます。数値は各社の公表値です。
| 項目 | マキタ TM52D | HiKOKI CV18DA | マキタ TM001G | HiKOKI CV36DMA |
| 電源 | 18V | 18V | 40Vmax | 36V |
| 振動角度 | 3.6° | 3.6° | 3.6° | 4.0° |
| 振動数(min⁻¹) | 10,000〜20,000 | 6,000〜20,000 | 10,000〜20,000 | 6,000〜20,000 |
| 質量 | 1.9kg | 1.9kg | 2.0kg | 2.0kg |
| 注目機能 | AVT (2.5m/s²以下) | 特許の防振構造 | AVT 本体IPX4 | STARLOCK MAX対応 |
18V同士は振動角度と質量が同じで、マキタTM52Dは低速側の振動数を10,000min⁻¹からに設定した高速寄りの仕様です。
HiKOKIのCV36DMAは振動角度4.0°と大きく、STARLOCK MAXにも対応します。CV18DAは特許の防振構造で無負荷時の振動値0.9m/s²を公表しています。
10.8Vでは、HiKOKI CV12DBが振動角度3.6°・1.5kgで、TM30D(3.2°・1.0kg)より振れ幅が大きく、TM30Dは500g軽いという関係です。
よくある質問(FAQ)
Q. TM001GとTM52Dはどちらを選ぶべきですか?
A. 性能の骨格は同じなので、手持ちのバッテリで選ぶのが基本です。1充電のカット数はTM52D(約320カット)、TM001G(約300カット)とほぼ同等です。本体価格はTM52Dが9,000円安くなります。
Q. TM53Dに防振機構はありますか?
A. 公式の機能表にAVTの記載はありません。その代わりに細径グリップと定回転制御で扱いやすさを高めたモデルです。振動の少なさを重視するならTM52Dを選びましょう。
まとめ
✅ プロの本命はAVTとSTARLOCK-MAXのTM001G/TM52D
✅ 18Vで手ごろに選ぶならTM53D(本体33,300円)
✅ 1.0kgの軽さで細かい作業ならTM30D
✅ 据え置きで使うならコード式のTM3010CT
マルチツールは、振動角度・ブレード規格・防振の3点で性格が決まります。使いたい先端工具が決まっているなら、その規格に合う機種から選ぶのが近道です。
マキタ TM001G(40Vmax)
マキタ TM52D(18V)
マキタ TM53D(18V)
マキタ TM30D(10.8V)
マキタ TM3010CT(AC100V)


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